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■「ゆる薬膳」で夏の疲れを癒やす

 9月も中旬になり、そろそろ「体がだるい」「疲れが取れない」など、夏の疲れでさまざまな体の不調が出てくるころです。食事に注意し、病気を予防する「医食同源」の心得を実践するのが薬膳。スーパーで買える食材で採り入れられる薬膳の数々を、「ゆる薬膳。」の著書がある国際中医薬膳師の池田陽子さんに教わりました。

 池田さんが薬膳を本格的に学び始めたのは10年ほど前。30代に入り肌の衰えを感じ、1個10万円のクリームを使ったものの、ほとんど効果を感じられなかったのがきっかけという。「薬膳というと、生薬を使って難しい料理を作るというイメージがありますが、季節や体調、体質に合わせて必要な食材を選ぶことを続ければ、体の不調を改善することができます」

 中医学では、体は「気」「血」「水」で構成され、この三つのバランスが取れている状態が健康という考え方をする。気は元気の源となるエネルギー、血は全身に栄養を与える血液、水は体液を指す。これに加え、心、肝、脾(ひ)、肺、腎(じん)の五つの臓器がうまく働いている必要があるという。

 「汗をかくことにより元気の源である『気』も一緒に排泄(はいせつ)されてしまうため、だるい、疲れが取れないといった夏バテの症状が出てしまいます。また夏から秋にかけては意識や思考にかかわる臓器『心』がダメージを受けやすいため、不眠につながる場合もあります」

 池田さんは①体にこもった熱を冷ます②汗で失われた水分を補う③失われた「気」を補う④「心」をいたわる――ことにつながる食事を勧める。

 体内の熱を冷ますには、ゴーヤやキュウリ、トマト、ミョウガなど寒涼性の食材を積極的にとることがいいという。「反対にニラやネギ、ショウガ、牛肉など体を温める食材は、基本的には控えた方がいいでしょう」

 汗で失われた水分は水を飲むだけでは補えず、食べ物を通じて水分を摂取することが大事だという。トマトやオクラ、豆腐、ヨーグルトのほか、キウイやパパイアなどのフルーツもいいという。

 失われた「気」を補うには、豆類や芋類、キノコ類などを意識してとる、「心」の回復にはレンコンや鶏のハツ、卵、アサリ、牛乳などがいいという。

 「冷ややっこの薬味をネギではなくミョウガにする、ヨーグルトにフルーツを入れるなど、少し意識すればいいんです。『これを食べたら元気になった』『食べているのに疲れがたまってきた』など、自分の体を実験台にすればだんだん、体に合う食材がわかってきます」

 夏の間からずっと、疲れがたまっている。池田さんのアドバイスを参考に、最近は枝豆などの豆類やジャガイモを積極的にとるようにしている。何とか季節の変わり目も乗り切れそうな気がしてきた。(岡崎明子)AS20140823001500_comm

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